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昼間の花火師

花火の仕事の大部分は、まさに水面下

花火っていうと誰しも夜の事しか思い浮かべないでしょうけど
花火の打ち揚げなんて、支度の時間に比べて ほんの一瞬。

「仕込みが大変」なんだな。

ラーメン屋かよって。

労働時間ムチャクチャだし

日本最大のPL花火なんか
会社で臨時の宿舎としてホテルを丸ごと借りて3日がかりでやるけど、
まぁあそこは規模がデカすぎるから特別か。

東京の葛飾花火なんか藤枝を出るの朝の5時半だよ。
夜の仕事なのに夜明けとともに会社を出る。
起床時間はもっと早いし。

まぁ、規模と距離の兼ね合いだけど。

労働条件は法令上、物理的に過酷よ

現場に着くと、快適だったクーラーとはお別れ。

花火現場になる場所なんて、ほとんどが日陰無いからね。

てか法令上、あったらいかんのよ。引火するから。

炎天下で土方仕事は続く

んで、地面を測って、束になった鉄のアングル杭を各ポジションに持って行って。
で、クソ重い大ハンマーでトンチントンチン地面に打って。

もうさ、強烈な日照りで作業開始から20分でフラフラしてるからさ。
慣れないうちは手滑らして
杭を持ってる相棒の手を大ハンマーのフルスイングでかすめて怒られたり。

で、これまた重い鉄の筒(今は厚紙やFRPで超・超・軽量化されてる)を運んで、さっき打った鉄の杭に縄で縛って。
あの江戸時代の浪人とかが「わらじ」作ってる、あの縄よ。

で、単発だったら筒の仕込みはここで筒にフタして終わり。

スターマインだったら、ここから打ち揚げ用の火薬仕込んで、玉仕込んで、導火線を配線して
それから「防炎シート」っちゅう巨大銀紙でスターマインをくるんで。

だって、他の花火から予定外に引火したら、あかんやろ。
(たまに、やっちゃうけど)

ひと区切りできるかな?

ここまでで晩めしを食べられれば、その日は安泰。
というのも、何か番狂わせがあって仕込が遅れると「メシどころじゃない!」と。

まぁ、これは いろんな業界でも同じかw

でね。
その番狂わせ2凶が「忘れ物」と「雨」

雨は、大変だよ

仕込が終わった花火は巨大な農業用のビニールで丸ごと包む。
火車も包む。
文字仕掛けも包む。

ナイヤガラだけは僕が入社して数年後に全部デフォルトでビニール入りになった。
さすがにナイヤガラだけは設置した後でビニールかけるの無理だわ。

で、運動会用のテントあるじゃない。先生とか来賓席とか放送部が使ってるの。
あれを順々に移動させて火薬を仕込むんだよ。

仕込んだ後は防水して、それからテントを移動させる。

雨の作業は蒸し暑くて気持ち悪いけど
とにかくね、中止になっちゃうと金がもらえないから、
主催者が「中止」って言えないような雰囲気にしないとねw

ま、そういうわけで
花火の舞台裏を少しだけ書いてみたけど、
オチも用意してないわ、長いわで、ごめんなさい。

もう眠いから寝るわ。
明日の朝は忙しいから、今日 がんばってみた。

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