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和をもって貴しと

田植えの時期だよ

ここいら辺では、五月の連休前から連休中に田植えをすることが多いようです。

田んぼというものは水がなければ成立しないわけですけど
水が豊かな日本であっても、元々は水のある場所は限られていたので
水路を発達させて、水源に近くて海抜が高い田んぼから海に近い下流の田んぼまで
水を資源として有効に活用できるよう
思いやりを持って、話し合いの機会を持って、村単位で綿密な田植えスケジュールを組んで
そうやって有史以前からやってきたものとされています。

上流の誰かが欲をこいて、あるいは意地悪で水を独占しようとしたところで
上流の人だって海の魚を食べたくなることもあるでしょうし
下流の人の助けが必要なときもあるでしょう。

結局、そんな事で他人から恨みを買ってもツケがまわってくるトカ。

まぁ、極論ですけど これが田舎の対人関係の基本理念じゃないかと自分は思っております。

聖徳太子の「十七条の憲法」の、いちばん最初にあるじゃないですか。
「一曰。以和為貴。無忤為宗。人皆有黨。亦少達者。是以或不順君父。乍違于隣里。然上和下睦。諧於論事。則事理自通。何事不成。」
ざっくり訳すと「みんな仲良く。何かあった時も誠意を持って話し合えば、全てオーライさ」みたいな。

理屈はともかく、この時期の新緑の緑ってのは美しいのも、この時期の素敵なところ。

写真じゃ表現できないけど、田植えが終わった田んぼと山の緑。

意表を突いて

で、この後 家に戻る前にスーパーに寄ったんですけど
レジで会計を済ませて、スーパーかごからマイバッグに買ったものを移してたら
隣に人が来たかと思ったら右腕を両手でつかまれた!

顔を上げると、このまえ追突してきたおねいさんが
僕の腕をつかみながら「大丈夫でしたかぁ~」と
「大丈夫だから。人身事故に切り替わる心配は無いから」と言って安心してもらいました。

10:0の、ちょっとラッキーな状況だからといって
アコギな事をして得した気になっても
田舎ではすぐにまわりまわってツケが来ると思うので
正直に暮らすのが一番ラクだと思います。

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