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伊勢の鯛は片焼き

「さぬきうどん」だけだとアレなので
昨日の昼は伊勢うどんを食べてきました。

近所に兄貴分のような存在の人がいて「縁」なんでしょうね。

ウチの家族がこちらに引っ越してくる前からネットで知り合って、お世話になってます。

そこでは、自分で麺を打って店に出してるんですよ。

それって「伊勢うどん界」では、今でも画期的な事です。

普通のお店では仕入れた麺を茹でてタレかけて出してますから。

ほれっ一丁あがりってw

「伊勢の鯛は片焼き」という江戸時代以前の言葉があって。

毎日、膨大な参宮客をさばかなくてはならないので
客に出す膳の鯛なんか、いちいち焼いていられない。

まとめて蒸しておいて、客に出す分の表側だけ焼き目をつけて出す。

それを揶揄した言葉だそうで
解釈は様々なんですけど
僕は「観光客には適当な物でも出しとけ」と解釈しています。

伊勢うどんも、長らく「そういうもん」だったんですけど
ま、もともと「江戸時代のファストフード」でしたし
そんな現状を誰もが疑問に思わなかったんですけど。

6~7年前だったでしょうか。

その、何かとお世話になっている食堂店主が「麺の全面手打ち化宣言」をいたしまして。

今では、すっかり お店の看板商品になっています。

「あぁ、伊勢うどんって ちゃんと作ると美味しいのね」って。

この時代、ひとりひとりのお客さんが
ホームページなりツイッターなり、顔本なり、「自分のメディア」を持っていますから
先に挙げた「片焼きの鯛」ではダメなんです。

「どーせ観光客なんか次は来ないし、適当なもん出しとけ」では通用しない世の中になったわけです。

早いうちにネットの性質を理解して
それに気づいたそこの店主は
この傲慢な僕が兄貴分と慕うくらいですから
なかなか慧眼な人なんですわ。

ちなみに、このお店ではウチのアオサを使ってくれてますw

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