初めて「イチゴ大福」というものの名前を聞いたのは
80年代後半だったように記憶しています。
たしか母ちゃんから聞いたのかな。
「何それ?」って。
「気持ち悪い」みたいな。
その時は、あまり美味しそうに思えなかったのと
あくまで会話だけだったのね。
今でこそ普通になってるけど
当時の常識では、イチゴ大福ってすっごく異端だったですよね。
異端で思ったんですけど
痛んだ髪には「ラックス、スーパーリッチ」って
CMのマネして言うと
苦手な英語の発音、RとLを上手に使い分けられるようになります。
さて、
しばらくして実際に食べるチャンスがあって
「あぁ、これはこれで良いな」って。
己の浅はかさを少し省みたような記憶があります。
というわけで店頭で写真だけ撮って
そそくさと足早にその場を去りました。
お店のおねいさんに「風景泥棒!」って
怒られてるような後ろめたさを感じた春の日。