審判の日
というわけで未成年だった頃は
バレンタインとか思うとドキドキしましたわ。
今だから打ち明けると
教室でいつもつるんでる連中らから
トイレにでも行く振りして さり気なく単身離脱して
何度も下駄箱を見に行ってましたよ。
あと、下校時に何度も振り返って
女子が追いかけてきてないか確認したり。
曲がり角とか電柱の影を重点的に。
もらえなかった年
小学生の頃は「もらえなかった年」の方が多かったから
それを見越してなのか何なのか
ウチに帰ると、いつも母ちゃんが用意していたのがコレ。
不二家のハートチョコレート。
「涙を拭いて。さぁ私を食べて!」とか言われてる気がして
なんか、一層悔しさが込み上げてきた心境を思い出します。
これは昔のパッケージだけど
今になって思うに
このハートの中のHマーク。避妊具かよ。
キーーッ
今だから言ってやる
当時は「モテたいからじゃない!」って必死で否定してましたけど
ロックバンドやってたのも剣道やめてサッカーに乗り換えたのも
あぁ、そうだよ。全部「モテたい、モテたい、モテたい」という
狂おしいくらいの執念が原動力でしたよ。
その成果が試される日だったんですよ。
あぁそうさ。今だから言ってやる。
ま、振り返って考えてみますと
若い頃って全ての行動原理がタマキンにあったというか
とっても本能に忠実だったな…とか思います。
人生の夕暮れ
今はもう
脂も抜けてきて
皮膚の潤いも落ちてきたのかねぇ。
紙の冊子をめくるのに、指が滑るから
水で濡らしておくスポンジを買ってきちゃいましたよ。
冒頭でバレンタインはドキドキするとか書いたけど
今、ドキドキしたら それは心臓発作だよ。
救急車呼ばなくっちゃ。
年々文字は見えなくなるし
昔は嗤ってた「年寄りにありがちなこと」が
どんどん「最近自分にありがちなこと」になってきている。
これではいかん。野獣に戻るのだ。
まだ働け!
俺のタマキン!